Azure Advisor から Azure Well-Architected Review の推奨事項が管理出来るようになったので試してみた

Azure Advisor から Azure Well-Architected Review の推奨事項が管理出来るようになったので試してみた

Clock Icon2024.03.05

いわさです。

Azure Advisor というものをご存知でしょうか。
おそらく Microsoft Azure を普段から運用環境で使われている方は使いこなしているかと思いますが、サブスクリプション上のワークロードに対してベストプラクティスに基づく推奨事項を提案してくれるサービスです。
AWS でいうところの AWS Trusted Advisor です。

そんな Azure Advisor から Azure Well-Architected Review のアセスメントを統合する機能がパブリックプレビューとしてリリースされたようです。

Azure Well-Architected Review

Azure Well-Architected Review は、現在は Microsoft Learn 上で提供されているコンテンツの一つです。
Learn メニューの Discover 内にある Assessments からアクセスすることが可能です。

利用者は Web 上で、Azure Well-Architected Framework に基づく質問に対して回答することで、ベストプラクティスにどの程度沿っているのかや、推奨事項について確認することが出来るツールです。
AWS でいうところの Well-Architected Tool です。

Azure Advisor に Well-Architected Review が統合されたようだ

アップデートアナウンスによると、どうやら Azure Advisor のひとつの機能としてこの Well-Architected Review が統合されたようです。
確認してみたところ、次のように Azure Advisor のメニューに「Assessments (プレビュー)」という機能がありました。
私は普段から Azure Advisor を確認しているわけではないのですが、様々な外部サイトのキャプチャ画像などを参考にさせて頂いた限りでは、おそらくこのメニューが今回追加されたように見受けられます。

使ってみましょう。
「New assessment」から新しいアセスメントを開始します。
アセスメントの前提となる基本的な情報を入力するのですが、サブスクリプションとタイプ、名前の 3 つを入力します。
プレビュー時点では、選択するアセスメントタイプは「Azure Well-Architected Review」と「Mission Critical | Well-Architected Review」の 2 つから選択が可能です。

作成しようとすると、Microsoft Learn への登録が必要だというエラーメッセージが表示されました。
次のリンクから作成ページへ遷移出来るので作成しました。

Microsoft Learn アカウント作成後にアセスメント作成をもう一度行うと作成に成功しました。
進行中のアセスメントとして表示されています。

ここでアセスメント名、あるいは Actions 列にある「Resume assessment」を押すと、ブラウザ上で Azure Well-Architected Review のページが開かれます。
まず質問への回答をこちらで行っていく形となります。

設問に回答していきます。

全てに回答した時、あるいは任意のタイミングで「ガイダンスを表示する」を押すことでガイダンスが表示されます。
この時点ではまだ Microsoft Learn 上で表示されています。

また、質問へ回答しガイダンスを表示した直後は、まだ Azure Advisor 上では処理中のステータスとなっています。
ドキュメントによるとステータスが変更され Azure Advisor で利用可能になるまでは最大 8 時間かかるらしいです。

私が試した際には 1 時間程度で表示されました。
次のようにステータスが完了状態となり、アセスメント名や Actions からは先ほどまでと異なり Review ツールへ遷移せずに推奨事項が確認出来るように変わっています。

推奨事項を表示する画面では次のように推奨事項が Priority、カテゴリとともに表示されます。
右側に Actions 列があり、こちらから推奨事項に対する操作を行うことが出来るようです。
「後で」「無視」「Mark as in progress」が表示されていました。

「後で」は推奨事項への対応までに猶予を得る場合に使うようで、1 日、1 週間、1 ヶ月、3 ヶ月から選択が可能です。

「無視」については推奨事項へ対応しないという選択を行いますが、理由を選択する形となっています。

「Mark as in progress」を選択すると、推奨事項の対処を開始することが出来ます。
公式ドキュメントによると、進行中となった推奨事項は推奨事項タブに表示されるようになり、さらに次の操作で完了としてマークすることが出来るようになるようです。
後述しますが今回はその機能まで試すことが出来ませんでしたので次のドキュメントを参照してください。

私が今回試した際にはこの推奨事項に関するいずれのアクションについても操作時に次のエラーとなりました。

イベントログを確認してみると、API のバージョンが期待されているものと異なるようで、機能のロールアウトが中途半端な状態なのかな?という所感です。ユーザー操作でどうにか出来る雰囲気を感じません。
プレビュー中ということもあり、フィードバックする形で本日は終えることにしました。

さいごに

本日は Azure Advisor から Azure Well-Architected Review の推奨事項が管理出来るようになったので試してみました。

従来もおそらく Azure Well-Arhitected と Azure Advisor をどちらも駆使してワークロードのレビューや改善を行っていたと思いますが、Azure Advisor で推奨事項をより管理しやすくなるアップデートのようです。

今回は残念ながら最後まで機能を使うことが出来なかったのですが、使用可能になった際には活用したいですね。

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